1.はじめに
転写や凸版画の技法を用いて学生時代には平版、リトグラフト、オフセット印刷を、その後孔版の一種のシルクスクリーン印刷で作品を発表してきたが、凸版に加え転写の技法を表現した。
★1995モダン45黄色い都市1995Ⅱ
2.作風
凸版画や転写の技法を用いて製作した。版画の版そのものを展示した。
3.製作意図・テーマ
版を使った表現をしていると、版の概念を超えて製作したくなることがある。
凸版の中でも最も原始的な方法で表現したいと思った。また転写も理屈の上では版画あるのだから、これも試してみることにした。
4.テーマ設定理由
「黄色い都市」をミクストメディアで表現するうち、版画の多様性に価値を感じるようになったからである。
5.社会的背景と立場
平成も10年が過ぎ、暗い時代からは明るい兆しが見えてきた。デフレも解消しつつある。
6.作品内容
息子にデニムシャツをもらい、反対色の黄色を刷毛で塗った。これをセルリアンブルーの洋紙に転写した。
写し取った版画よりも原版(実物)の方がこの作品に関してはずっと魅力的であった。副産物である。
7.作品技法
凸版画と転写の技法を使って表現した。
凸版画の代表的な種類は木版画であるが、それとは全く異なる。版画というよりはむしろ、型押しといった方がふさわしいようである。
8.発表団体と発
2001年4月:モダンアート協会展東京都美術館(名古屋・京都展・福岡展)モダンアート協会主催
2001年10月:褒美者企画個展―ギャラリー福山(東京宝町)
2002年4月:モダンアート協会展東京都美術館(名古屋・京都展・福岡展)モダンアート協主催
2003年4月:モダンアート協会展東京都美術館(名古屋・京都展・福岡展)モダンアート協会主催
2004年4月:モダンアート協会展東京都美術館(名古屋・京都展・福岡展)モダンアート協会主催
2004年10月:個展―村松画廊(東京銀座)
2005年4月:モダンアート協会展東京都美術館(名古屋・京都展・福岡展)モダンアート協
会主催
9.おわりに
版画の概念を広く解釈することで、新しい発想や構想が生じた。 この姿勢でこれからの作品も製作したいと思う。